目薬の要注意成分
目薬を買うときは箱の裏側を見てほしい…眼科医が「長期使用すると緑内障を招く」と警告する2つの成分
目薬の保管時の4つの注意点
① 直射日光を避け、涼しい場所に保管する
② 凍結しないようにする
③ 浴室や洗面台など、湿度の高い場所に置かない
④ 防虫剤や湿布薬など、揮発成分を含むものの近くに置かない
揮発成分にも要注意!
ナファゾリン塩酸塩などの「血管収縮剤」と、塩化ベンザルコニウム(BAK)という「防腐剤」の2つの成分
市販の目薬の中には長期間の使用によって悪影響を及ぼす恐れがある成分が含まれています。それはナファゾリン塩酸塩などの「血管収縮剤」と、塩化ベンザルコニウム(BAK)という「防腐剤」の2つの成分です。
ナファゾリン塩酸塩などの「血管収縮剤」は、血管を収縮させて充血を取ります。しかし、これは充血の原因を治しているわけではありません。むしろ、見かけ上は充血が解消してしまうため、アレルギーや細菌による結膜炎やぶどう膜炎などの「重症化の恐れがある病気」の発見が遅れるかもしれません。
特に、ぶどう膜炎は白内障や緑内障などの原因にもなりうるため、早期発見と治療が必要です。「人前に出るので目の充血を抑えたい」など、一時的に使うのは良いのですが、数日使っても改善しない場合は使用を控えましょう。
もう一つの注意すべき成分「塩化ベンザルコニウム(BAK)」には防腐効果があり、このおかげで目薬は開封してから1カ月以上使えるようになります。BAKを含まないと目薬の使用期限は短くなり10日程度での破棄が必要です。
BAKは角膜の傷の原因になることがあります。
特に、1日何回も目薬をさす場合や、何種類もの目薬を使う場合に、
傷がつきやすくなります。
BAKを含む目薬を使って、目のゴロゴロ感、不快感などの症状が出てきたら、角膜に傷がついているかもしれません。
栗原大智『眼科専門医が教える最新知識
スマホ時代の「眼」のメンテナンス』(高橋書店)
栗原大智『眼科専門医が教える最新知識 スマホ時代の「眼」のメンテナンス』(高橋書店)